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野望の王国とは!


 かつて雁屋哲が生々しい情念を書き連ね、由起賢二が紙に叩きつけた悪漢政治マンガです。彼らがその後、どうなったのか、私は寡聞にして知りませんし知りたいとも思いません。しかし「野望の王国」は後世に残る大傑作でした。
 主人公は橘征五郎。神奈川を拠点として関東全域に勢力を誇る広域暴力団「橘組」の組長・橘征蔵の妾腹の五男にして東京大学法学部の主席という怪物です。無二の親友である片岡仁、兵隊頭の徳とともに、右翼の大物・小田や政治の黒幕・大神楽との戦争を繰り広げます。
 「この世は荒野だ! 唯一野望を実行に移す者のみがこの荒野を征することができるのだ!」
 これほど痛烈なことばがあるでしょうか。支配すること、統べること。それのみが彼の望みです。妾腹であるからと虐待した強者たち。ヤクザの息子だと後ろ指さした世間。奴らの恨みもあります。しかしよく見れば社会は愚かしいというのも馬鹿馬鹿しいほどに腐りきっています。こんな世の中、創り変えなければなりません。それを若者の妄想というならいってください。いつの世の若者も、同じ妄想に取り憑かれるものなのです。ただし大半の若者には、それを実行に移すだけの知力も体力もないだけです。
 翻って自分を見れば、体力はお世辞にもあるとはいえません。知的なことに関心はありますが、知のための知とでもいうべきものです。いわば知のオタク。この荒野を征することなどできそうにはありません。
 しかし、こんな私にもインターネットという武器が手に入りました。これなら私にも、情報を発信することくらいはできます。いやはや、実に便利な世の中です。かつては自分の愚かさを知らしめることができたとしても3桁のオーダーが限度でした。しかしもはや理論上は、全人類に自分の愚かさを見せつけることができるのです。

 ホームページ「野望の王国」は私がいままでにため込んだ無駄な知識の発表場です。専門知識は他のページの方が詳しいでしょう。ですから私にしか発表できない類のことを主眼にしようと思います。
 たとえばPBM。私はこの世界に足を踏み入れて10年近くになります。ゲームブックまで含めれば半生です。いやしくもこれだけの時間を費やしたものであれば、他の人ではいえない発言が可能だと思います。
 あるいはカルトな語り部たちのこと。私が彼らのどこに惹かれたのか、どこがどう素晴らしいのか。それを語ることは単なる紹介を越えたものであるはずです。

 要するに、私の持つ「見たい、知りたい、理解したい」という知識欲と、それを発表したいという自己顕示欲というふたつの野望を遂げるための王国なのです。

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